その他・雑記

R.8 イタリアGP感想

MotoGP

新人がポールからフロントロー独占というとんでもない予選結果でした。というのも、雨がぱらつく中をドライタイヤでアタックするという危険極まりない予選だったからなのですが・・・

GP最長?のストレートらしいムジェロサーキット、今回のレースではGP最速記録360km/hオーバーが記録されたようです。そんなコースで、刻々とコンディションが変わり、次のコーナーが濡れているかもしれないとか、恐ろしすぎます。

さすがのGPライダーもリスクを秤にかけながら走ったようで、シリーズランキングが関係ない新人がリスクを負った結果ということにはなりますが、とはいえ凄いことです。

また、いくら地元だとは言え、今年はドゥカティが強すぎるプラクティス~予選の流れでした。そして同じくイタリア勢のアプリリアも好調。それ以外のメーカーはみんな、ドゥカティとアプリリアの後ろという感じではありましたが、その中でヤマハのクアルタラロはストレートが遅いマシンで好タイムを出していたのがさすがです。そして、マルケスが20位付近に低迷する状況の中、中上選手がホンダ勢では時折上位に来る好調さを見せていました。

そんなわけで予選が実力通りと必ずしも言えない、混乱を予想させる決勝スタートでした。

フロントローの新人勢はあっという間に後続に飲み込まれるかと思いきや、最後まで上位で走り切って素晴らしかったと思います。しかしその中でも本命のバグナイアとクアルタラロが、序盤に確実に順位を上げて1,2位でレースを引っ張る展開でした。

特にクアルタラロは、直線で0.3秒ほど失って露骨に追いつかれたり、せっかく抜いてもあっさりと抜き返されたりするにもかかわらず、1コーナーから最終コーナーまでで引き離すことで徐々に2位を確かなものにしていました。ワールドチャンピオンのさすがの走りです。そしてレース後半には、バグナイアに対して1秒ほどあった差を詰める場面すらありました。

仮に追いついたとしても、直線のアドバンテージは圧倒的ですから、勝つのは難しかったでしょうが、意地を見た感じがしました。しかしバグナイアはそこでさらに突き放す走りを見せて、見事今シーズン初勝利を達成しました。

バトルこそ少なかったものの、本命二人の息詰まる走りは見ごたえのあるレースでした。

3位はアプリリアのエスパルガロ兄。アプリリアのイタリアでの表彰台は相当昔の事だったそうなので、喜んでいるのかと思いきや、「勝てたのに!」と悔しがっていたとか。アプリリアも本当にマシンが良くなったものです。

一方で、スズキ勢は2台ともリタイヤ。撤退発表から2戦連続で全滅かな?う~ん悲しい。そして今回は少しも目立つ場面が無かったように思います。

ヤマハ勢も、クアルタラロ一人で戦っている感じで、他のライダーは苦しい戦い。モルビデリはどうしてしまったのか。

そしてホンダ勢ですが、中上選手は最近の例に倣ってスタート好調。今回は調子も良いし、そのまま上位を保って表彰台争いできる可能性を少しだけ夢見ていたのですが、なぜか前半に12位まで下がってしまいました。後半に盛り返して8位となりましたが、他のライダーより柔らかいタイヤを使っていたのになぜそうなったのでしょう。ちょっと不思議。

マルケスは10位フィニッシュで、この後は腕の再手術のために欠場だそうです。2年前のへレスでのあの尋常じゃない追い上げの代償は本当に大きかったわけですが、それがマルク・マルケスなんだから仕方ないのでしょう。あの速さというのは、こういうリスクと表裏一体でもあるわけですね。ただ、もう少し心のブレーキが効けば・・・と外からは思ってしまうのですが、結果論、タラレバを言っても仕方ない。あのメンタリティだからこその速さなんでしょうね。「2位で良いなんて思ったら転ぶぜ」という某漫画のセリフが思い起こされます。逆になってしまったわけですが・・・

本人は後悔はないのでしょう、きっと。ロッシの記録を必ず更新するだろうと多くの人が思ったマルケスですが、ここからまた手術とリハビリを経て、タイトル争いに戻ってこれるのか、厳しい道のりでしょう。個人的には特に好きなライダーというわけではないのですが、それでも、ロッシの記録を更新するだけのライダーだとも思うので、後タイトル2回、取ってほしい気はします。

Moto2

小椋選手3位表彰台!

粘り強い走りでした。今回は予選まではそれほど速さは見せていなかったように思うのですが、決勝にしっかり合わせてきたのは素晴らしいです。

ポイントリーダーのビエッティはスタートで遅れるも、着実に順位を上げてさすがでした。ポルトガルでは運が良くてズルいような気分でしたが、やはり実力もあるなと思いました。しかし何と、今度は不運のマシントラブルでリタイヤ!

これでポルトガルの分はプラマイゼロですね。さらにカネットもリタイヤということで、小椋選手はランキング2位ながら、首位との差はゼロポイント! ついに追いつきました。いよいよMoto2チャンピオンに向けての戦いになっていきますね。

Moto3

佐々木選手はプラクティスの転倒で骨折だそうです。見ていなかったので、リザルトに名前が無いな~と思ったら・・・今年は好調だったので残念です。

今回は鈴木選手が復調、僅差の3位ということで、トップライダーなのにだいぶ表彰台から遠のいていたので、まずは良かったと思います。ペナルティを消化してなお、トップグループに追いつく走りは素晴らしかった。以前はストレートで負けている印象がありましたが、今回はストレートが速そうでした。

そして山中選手がトップグループで戦っての6位ぜひ、この調子で今後、上位で戦ってほしいですね。

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