今年は開幕戦の決勝が3月6日!早い!!
MotoGP大好きと言っておきながら、日程をノーチェックだったので「え?もう!?」と焦ってしまいました。かつては4月が開幕だった時もあり、待ちくたびれた気分だったものですが、今年はプライベートでバタバタしていることもあり、首を長くして末どころではなく……
というか、金曜のFPを見逃していました(;^_^A
今年は驚きの21戦!が予定されているということで、ファンとしては嬉しいことですが、新型コロナの影響でいくつかは中止になるということも見越しての事なのかな、なんて勝手な想像をしています。今年こそは日本GPが開催されることを祈ります。
開幕戦の話の前に、今年の見どころはどこかな~と考えてみますと、以下のような感じでしょうか。
- クアルタラロのタイトル防衛なるか!?
- マルケス復活なるか!?
- アプリリアの躍進は?
- 本命はバグナイアか?
昨年の終盤戦を見ると、圧倒的な成長を見せてドゥカティのエースとなった感のあるバグナイアがオフテストでも新型バイクを絶賛しており、これは最有力か?というところ。そして怪我が治って本領発揮となるかマルケス。
オフテストではアプリリア、スズキも好調で、タイトル争いはバグナイア、マルケス、クアルタラロ、ミールあたりを中心に進んでいくのかな~と想像できますね。しかし、ふたを開けてみなければわからないのがMotoGPの面白いところ。
優勝は誰? 予想してみる
砂漠の国カタールのレースはナイトレースとなります。問題は普段あまり使われないのか砂の影響なのか、毎回コースコンディションが悪いところから始まることと、FP1やFP3などのプラクティスはレースと違う明るい時間帯になるので、気温や湿度の条件がだいぶ違うということ。その為、プラクティスごとに好調と不調が入れ替わり、なかなかレースまでの力関係が読めない。結局予選の結果まで見ても、どういうレースになるのかイマイチ予想が難しかったです。
その中でも感じたのは、
- ドゥカティワークスの不調
- ヤマハのトップスピードがかなり遅い
- ホンダ、スズキはマシンが良さそう
- 好調なのはマルティン、バスティアニーニ、ミール、マルケス、ブラッド・ビンダー、エスパルガロ兄弟
- 日本期待の中上は……良いような悪いような?
マルケスはしきりに「調子はいいが優勝は無理」と言っていたそうですが、レースが始まる前の私の予想は……迷いましたが、優勝マルケスで!!
理由はこれまでこのコースでは2位に甘んじることが多く、本人曰く「表彰台は優勝に等しい」らしいですが、今年はなぜかドゥカティワークスが不調だし、ヤマハも遅いし、一方でホンダのマシンは仕上がりが良さそう。そしてマルケスも怪我が一応回復しているはずなので、「これまでのマルケスならなんだかんだ言っても勝つでしょう」ということです。
ただ、ポールポジションのマルティンがそのまま速さを発揮すれば、独走優勝もあるかもしれないとも思いますし、スズキ勢の追い上げやテストから好調のポル・エスパルガロも来るかもしれないし、結局決勝ではセッティングを合わせてきて、バグナイアが来るかもしれないとも思い、なかなか悩ましい予想でもありました。
開幕戦カタールGPの結果
独走もあるかもと思ったマルティンはスタートの加速で乱れて順位を落とし、好スタートのを切ったのはレプソルホンダの二人、マルケスとポル・エスパルガロ。しかし、序盤にエスパルガロがマルケスを抜くと、順調に首位を維持するという、ちょっと意外な展開になりました。
その後ろに続くのはマルケス、ビンダー、バスティアニーニ、アレイシ・エスパルガロ。後方にはスタート大失敗のドゥカティワークス、そして予選下位から追い上げるクアルタラロという隊列。FP4好調だった中上選手は……レースではそれほど良くなさそう。
レースは前半、ポルが先頭で少し差を広げる感じで中盤にかけてマルケスがさらに遅れて順位を落としていくという意外な展開。マルケスが普通にチームメイトに後れを取るって、これまでの状況を考えれば、なかなかの異常事態です。
そしてビンダー、バスティアニーニ、アレイシなど、必ずしも本命感が無い(失礼)、大体レース中盤には順位を下げていくタイプのキャラ(失礼)が、しっかりと上位を維持しています。そしてタイトル争いが期待されるドゥカティワークスは2台ともリタイア、好調が伝えられていたスズキ勢もトップグループに追いつくほどの勢いが無く、ディフェンディングチャンピオンのクアルタラロもやはり直線の遅さに苦しんで追い上げできず。
ということで、ついにポル・エスパルガロの初優勝が見れるのか?との期待が高まります。私はポルのファンではないですが、ポルがマルケスを負かすというのは面白い展開だなと思い、心の中で応援しながら見ておりましたw
ビンダーは前半にはトップをうかがう勢いでしたが、中盤にはポルがセーフティと思われるリードを築きつつあり、これは行けるだろうと少し安心し始めたところで、後半にバスティアニーニのペースが上がります。バスティアニーニも去年の後半から速さを見せ始め、結果も出し始めていたので注目はしていたのですが、「表彰台もあるかも」程度のイメージでした。しかし、ポルのリードをどんどん削っていきます。
ポルは速いし、これまで優勝しそうなことが何回かありましたが、そのたびにやらかしていましたので、今回も前半は半信半疑で見ていました。しかし、オフテストからの好調や安定したトップでの走行を見てると、「今年のポルは何かがチガウ!?」と感じ始めていたところ。あと数周というところで追いつかれはするものの、それほど決定的にペースが違うわけではないから、粘り切ればまだ勝ちもあるはず…と期待してみていたんです。
が、バスティアニーニが1コーナーでインを刺し、トップに立つと同時に、ポルは1コーナーを大回りしてコースアウト……あ~~~~~そういうところだろ( ;∀;)と頭を抱えてしまいました。3位には復帰出来ましたが、ここでの2位か3位かということよりも、そういうレースをしてこそ優勝やタイトル争いをするライダーの器って感じがするんですよね。良い走りをしていて、粘り負けしたとしても僅差で2位という結果であれば、今年はタイトル争いか?という雰囲気になったと思うんですが、あのもろさを見てしまうと、やっぱりポル……単発で結果は残せるかもしれないけれどタイトルは……というのが今回の印象です。
というわけで、結果はまさかのエネア・バスティアニーニ初優勝!!
開幕戦の感想
Moto2チャンピオンとして臨んだ昨年のルーキーシーズン、前半は全くパッとせず、驚異の新人ホルヘ・マルティンにすべてを持っていかれた感じでしたが、後半から力を見せ始めて、まさかの2年目開幕戦優勝!ここまで一気に来るとは予想できませんでした。このままタイトル争いを引っ張る…のはさすがに想像できないですが、何度か表彰台に上がるなどの活躍すれば数年後はドゥカティワークスでタイトル争いをする姿が見れるかも……
そしてレースでは3位とはいえ、ポルがマルケスを負かしたのは変わりません。今後コンスタントに上位に来るようであれば、タイトルも……とも思いますが、やはりもう一皮むける必要があるように思います。
意外だったのはスズキ勢。去年までも予選は悪いけど決勝で追い上げてくるスタイルではありましたが、好調が伝えられる中で、予選も決勝も「まぁまぁ?」という位置で終わってしまい、あまり見せ場が無かったですね。
もう一つ意外だったのは、アプリリア。テストでは上位に入りながらも、なぜかあまり評価されていない印象でしたが、今回立派にトップグループで走り切っていましたし、確実に戦闘力が上がっているように見受けられます。反対に前評判の良かったドゥカティワークスは、惨憺たる結果で痛いですが、今後はさすがに持ち直してくるでしょう。また、ヤマハ勢も直線の遅さは痛いですが、それでも速いタイムを出したりもしていたので、直線の不利が少ないコースではしっかり戦えるでしょう。ただ、苦しいシーズンを予感させます(;^_^A
もう一つ感じたのは、このコースはこれまでチームごとで好調不調が分かれるイメージで、マシンの性能差の影響が出やすいコースなのかなと思っていたのですが、今回は同じチームでも上位と下位に大きく分かれたチームが多かった印象です。理由はわかりませんが、マシンの性能よりもセッティング能力が大きく影響したレースだったということなのでしょうかね。
まずは最初の結果が出て、この後どう進んでいくのか楽しみです。しかし、大体毎年ヨーロッパラウンドに入るまでは勢力図は整わないものですので、この序盤は勝ち負けよりも浮き沈みを最小限にして、どれだけのポイントを稼げるか。それで、タイトル争いの中心が見えてくると思います。