その他・雑記

R.13 オーストリアGP感想

Moto3

佐々木劇場! 圧巻の展開で2勝目!!おめでとうございます!!

ポールポジションは逃したものの、予選までも確実に良いペースを刻んでいたので、かなり期待できると思っていました。

しかし、前戦での転倒によるダブルロングラップペナルティを課されているとのこと。1回ならまだしも2回はかなり厳しいのでは…と心配しながら見ていたのですが、21位まで落ちた順位をみるみる回復すると、終盤にはトップに立ってそのまま優勝!!

ただ勝つだけじゃなくて、”わざわざ下がってから追い上げる”演出までくわえたような形ですね。ステップアップに向けても、かなりアピールになったのではないでしょうか。

そして2位には鈴木選手が入って日本人1-2フィニッシュ!!これも素晴らしい。

終盤は佐々木選手に食い下がって、最後まで離されずについていっていましたから悔しいかもしれないですが、「日本人同士でクラッシュはやめてくれ…」という思いでハラハラしていたので、無事ゴールしてくれてホッとしました。どちらかを特別応援しているわけではないのですが、今回は「ランキングでまだ可能性のある佐々木選手に勝ってほしい」と願いながら見ていましたので、私としては良かったです。

これで佐々木選手はランキング4位。55点差ということで、大きい差ではありますが、Moto3は何があるかわかりませんから、この勢いで差を詰めていってほしいところです。

Moto2

小椋選手、ポールトゥウイン!!!

こちらも素晴らしい走りでした。小椋選手は今回予選までもかなりいい調子で来ていて、見事ポールポジションも獲得。レースでも良いスタートを決めると、トップを維持してのレース引っ張っていきました。

しかし、後続を突き放せるかと思いきや、チームメイトのチャントラやタイトル争いをしているビエッティも食い下がっていました。特にビエッティはペースが速く、トップを脅かしそうな勢いでした。
しかし、2位のチャントラに追いついたところで転倒してしまいリタイヤ。序盤戦の勢いを取り戻すかと思いましたが、タイトル争いのライバルにとってはラッキーでしたね。

小椋はトップを走りながらも、いつもよりタイムのばらつきがある感じで、2位を離せそうで離せない、微妙な間隔のまま推移していきました。

しかしながら2位はチームメイトのチャントラ、チームアジアのワンツー体制で後続も大きく離れました。終盤にはチャントラに「P2OK」つまり、「小椋にしかけないで、2位をキープしてね」というボードが出たらしいですね。シーズンも後半に入り、タイトル争いをしている小椋を優先するのは当然だと思います。英語実況でも、「チームアジアの二人のフォーメーションで、で安全な状況を確立したね」というようなことを言っていた感じでした。

しかし、後半にかけてもピッタリくっついて離れないチャントラに、「これまだレースやってるんじゃね?」という一抹の不安がありました。二人で余裕をもってペースを落としているということならいいのですが、普通に全力で走ってるようにも見えるし、残り5周「頼む…この展開で転倒なんてやめてくれ」と、怖くて見れなくなってきました😅

そして、最終ラップも終盤、「良かった~コーナーもあと2つ…」と思ったところで、チャントラが小椋に追い抜きを仕掛けるという衝撃展開!! これには青山監督も心臓が止まったのではないでしょうか😅

そして最終コーナーで小椋が抜き返し、順位は結局変わらずの1-2フィニッシュとなったのですが、最後に冷水を浴びせられたような気分でした💦実況でも「なんてリスキーなチャレンジだ」と苦笑いしていた感じです。

ともかく、無事レースが終わって、チームアジア初のワンツーフィニッシュ。小椋はこれでシリーズランキングもトップ、2勝目も挙げて、堂々たるチャンピオン候補となったわけです。この結果がもしかしたら、接触転倒ダブルリタイヤなんて言う結果になったかもしれないと思うと、「自分が監督だったらチャントラはクビだよ」と思ってしまいました😅

まあ、関係者は無邪気に喜んでいましたし、二人も仲が良いようで、お互いに称えあっていたので、彼らは彼らの関係性のなかで信頼があっての事なんでしょうけれど…ハラハラさせられました。

チャントラへの「P2OK」というボードは小椋にも見えていたはずですが、それでも気を緩めずにペースを保ち、仕掛けられても冷静に抜き返した小椋の走りは素晴らしかったです。将来が楽しみですが、巷では、「来年は中上に代わって小椋がLCRホンダからMotoGPに出る」という報道とともに、一方で「小椋本人は昇格を拒否し、もう一年Moto2を走る意向」という記事も見ました。

レースの組み立て方もそうですが、本当に浮足立っったり先走ったりしない、地に足の着いた選手だな~と感心します。早くMotoGPに乗る小椋選手を見たい気もしますが、今のホンダから昇格しても、苦労するだけして、評価を下げるだけのような気もします。「Moto2でまだ学ぶことがある」ということならば、ぜひもう一年しっかり戦って、なんなら2年連続タイトルを引っ提げて、ホンダからと言わず、どこかのワークスチームにひき抜かれて、鳴り物入りでMotoGPデビューなんてことになったらおもしろいなと、想像しました。

実際のところは、ホンダの育成プログラムでここまで来ている以上、そこから出るというのは難しいでしょうけれど。余談ですが、近年のホンダ車は扱いづらくて、ライダーの評価を下げる原因になっているような気がしています。そういう意味で、来期ホンダからドゥカティに乗り換えるアレックス・マルケスには注目しています。

MotoGP

これまでドゥカティに有利なコースと言われたレッドブルリンクが改修されてシケインが付きました。これで変化があるのか注目でしたが、やはりドゥカティは強く、プラクティスから上位を占める状況でした。ではそのドゥカティのだれが勝つのか?ということが注目の一つ。そして一人ヤマハ車でドゥカティに立ち向かうクアルタラロ。優勝は難しいとはいえ、シリーズポイントの失点をどこまで減らすことが出来るかが見どころでした。

アプリリアも悪くはない感じでしたが、ここ数戦と比べると、やや苦戦している感じでした。

ドゥカティ勢の戦いの中で、ポールポジションはバスティアニーニでした。ここまで3勝しているものの、初ポールポジションということです。バスティアニーニはレース終盤に追い上げるタイプの選手だったので、ポールからどういうレースをするのか楽しみでした。

スタートに成功したバグナイアとミラーのドゥカティワークスが1-2を走り、バスティアニーニ、マルティンというドゥカティがトップグループを形成。私はひそかに「今回こそはザルコの優勝があるのでは」と思っていたのですが、ザルコはスタートに大失敗して12位くらいまで落とし、それでも序盤に追い上げてトップグループに追いつけるような勢いも見せていたのですが、追い上げ中に他の選手と交錯して順位を落とした後は、なぜかペースが上がらなくなってしまいました。

バスティアニーニもミラーを抜いてトップをうかがう勢いだったのですが、マシントラブルが発生したようで、コースアウトののち、リタイヤになってしまいました。縁石を踏んだ時にフロントホイールのリムが曲がったということだそうです。そんなこともあるんですね。

レースはドゥカティ勢を中心に進行しましたが、その中でやはりチャンピオンのクアルタラロはさすがでした。終盤、ヤマハ車で一人ドゥカティの牙城に切り込み、2位を獲得、しかも最後は優勝したバグナイアの真後ろまで追い上げていました。

ケーシー・ストーナー以来のドゥカティの3連勝というバグナイアと、優勝にも等しい2位で、不利なコースを最少失点で乗り切ったクアルタラロ。本命同士の戦いが盛り上がってきて、後半戦も楽しみです!

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