その他・雑記

R.10 ドイツGP感想

MotoGP

クアルタラロ圧巻の独走優勝でした。

このザクセンリンクというコースはMotoGP開催コースの中で最も短く、旋回時間が長いのでパワーの差が出づらいコースです。

20年前の2002年、MotoGP元年ですが、2stの500ccとMotoGPの990ccのバイクが混走していました。しかしタイムは990ccが速く、2st勢は単に「MotoGPマシン供給後回し組」のような感じで、勝負になっていませんでした。

そんなシーズンの中で唯一2st車両がMotoGP車両を予選で凌ぎ、「優勝するのか?」と思わせたコースだったと印象に残っています。

また、こういうコースはタイム差がとても少ないのですが、直線が少なくスリップストリームがあまり効かないので、意外と独走展開になりやすい気がします。まさにヤマハ車にうってつけのコースで、しっかりと優勝してポイントを稼ぐ、さすがディフェンディングチャンピオンです。

一方で、そんなクアルタラロと同等のペースをドゥカティで出していたバグナイア。本命の二人の直接対決! 前回は中上選手のクラッシュによって水を差されましたが、今回はいよいよか?と思ったら、序盤であっさりとバグナイアがスリップ転倒リタイヤ。

「なんで転んだのかわからない」と怒っていたというバグナイアですが、ついに「プレッシャーがかかっている時の転倒が多い」という声が出始めました。

振り返ってみると、2020年第8戦、エミリアロマーニャGPではトップ独走、初優勝かという展開の中で残り7周での単独転倒。最近でいえば、フランスGPではバスティアニーニとバトルが始まった途端の転倒。他にもそういう場面の転倒があった気がします。それぞれの転倒は何か個別の原因があるかもしれませんが、印象としてはどうしても「プレッシャーに弱いのか?」になってきますよね。

2位にザルコ。内心、「ついに初優勝来るか?」と思っていたのですが、また届きませんでした。ただ、契約延長が決まったようなので良かったです。「運よく」という感じで優勝してしまう人もいれば、これだけ上位を繰り返し走っても優勝に届かない人もいるんですよね~。

3位ミラーということで、ドゥカティが好調。そしてアプリリアが続きます。今回はビニャーレス、残念ながらマシントラブルでリタイヤでしたが、表彰台に迫る良い走りでした。

好調なイタリア車に対して、KTMは苦戦気味です。しかしもっと悲惨なのが日本車。ヤマハはクアルタラロ以外メタメタだし、スズキはなぜだかリタイヤばかり。そしてホンダ、ついに40年ぶりの0ポイントレースだそうです。
長い間最強を誇ってきたレプソルホンダが一勝もできないばかりか、サテライトも含めて1ポイントも取れない状況というのは寂しいですね。

ホンダもヤマハも長年GPで勢力を二分してきましたが、圧倒的エースライダーに合わせたマシンづくりになるせいか、他のライダーにとって乗り辛いマシンになることがありますね。特にホンダ。

エースライダーに合わせるのは当然と言えば当然なのですが、今のドゥカティは最速なうえにサテライトチームも結果を出していて、開発で圧倒的に敗北している感があります。外車にばかり興味を示している私が言うのもなんですが、日本人としてはちょっと残念ではあります。

Moto2

小椋選手8位とやや下位ではありますが、このレースウィークを見ていると15位前後で推移していて、かなり苦労していた中での8位は素晴らしい粘りだったと思います。
ポイントリーダーのビエッティがリタイヤしたのでポイント差も縮まりました。

このレースはこれで良かったとは思いますが、タイトル争いをするライダーとして、そして来季MotoGPに上がる可能性もうわさされている中、もう少し上位で安定したい感もあります。

Moto3

佐々木選手、怪我から復帰ではありますが、まだ治りきっていないはずの状態でトップグループを走っての4位、素晴らしい走りでした。

鈴木選手も5位と、連続で上位。調子を保っていけば結果はついてくるのではないかと思います。

山中選手は転倒。少し前からイイ感じで上位を走っていますが、結果までもう一息ですね。

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