ジムカーナ

ジムカーナ大会#1 DUNLOP杯第2戦(5/28) 117.2%

昨年12月に390DUKEを購入して始まったジムカーナ挑戦ですが、ついに大会デビューの時が来ました。

ジムカーナは情報が少ないので、初参加の視点でわからなかった点なども含めて時系列で書いていきたいと思います。

コース到着・車検

7時ゲートオープン。7時10分くらいに到着。しばらく並んで入場。
スタッフさんに案内されて順番に停めていく形でした。

受付の前に車検があるという案内でしたが、どこでどうするのかがわからず不安でした。昔やっていたカートレースでは車検場にもっていって並んで車検を受けたので、どこかに車両を持っていくイメージだったのですが、車検員さんが回ってきてチェックするスタイルでした。

チェック項目ブレーキランプ点灯の確認とレバーやステップなどのチェックでした。車検員さんが回ってきたときにちゃんとバイクのところにいて、受理書(はがき)にハンコをもらわなくてはなりません。

受付

受付の準備が出来たら受付が開始されます。
受付前のテーブルにある保険の用紙に氏名と生年月日を書いてから、クラスごとに窓口に受理書を提出し、コース図、スケジュール、参加記念品をもらいます。そこでゼッケンの番号が伝えられるので、そのゼッケンを自分で取ります。

コース歩行慣熟

慣熟歩行は「コースオープン」が告げられたら、ということでした。
大体1時間くらいはあったでしょうか。スタートから一斉に歩き出すと参加者が多すぎてコースが見辛いため、先に中盤の難しそうなポイントを見てからタイミングをずらして回ると良いといアドバイスを頂きました。

今回は初大会なので、今までどうだったかということは私はわからないのですが、スタート直後に走ったことのない形のかなり厄介なセクションが設定されていました。そのうえ、その部分がコース慣熟中にもパイロンの色が変えられたり、一本足されたり減らされたりという調整が繰り返し行われていたのが驚きでした。

今回のコースは期待していたような「憶えやすくて小回り少な目」ではなく、「小回り、苦手なタイプのセクション、初めてのタイプのセクション」が盛り込まれた長めのコースで、厳しい初大会になりそうな予感がしました。

ライダーズミーティング

コース慣熟終了後、コース上にてライダーズミーティングがありました。関係者の挨拶やコースの説明など。

段取りや時間の感覚が掴めていなかったので、タイヤウォーマーをまだかけていなかったのですが、ミーティングの後はすぐに競技が始まるので、保険の話が長くてジリジリしました。

ミーティング後、初参加者にだけ「スタート、ゴール」についての説明がありました。練習会ではシグナルスタートというのはやったことが無いので、結構不安な部分でしたので良かったです。

その後慌てて戻ってタイヤウォーマーを掛けたのですが、C2クラスからのスタートで、意外と時間があったので問題ありませんでした。

ウォーミングアップからスタートまで

ミーティングが終わるとウォーミングアップが開始されます。
ウォーミングアップも、どのくらい走れるのかとても気になっていた部分なのですが、基本的にはスタートのしばらく前にグループ単位(C2、NOなど)で呼ばれて、スラロームコースを走行しながら順番を待つという感じでした。台数の多いクラスでは「〇〇番から〇〇番」という感じで呼ばれているようでした。ウォーミングアップは義務ではないですが、その後の8の字には必ずいないといけないということでした。

私はその日のバイクや路面のフィーリングが掴めるまでに時間がかかるのでたくさんウォーミングアップしたかったのですが、時間的には十分あって疲れるくらい走れたので、途中で少し休みつつC2クラスのタイムアタックを見学しました。

ウォーミングアップについては、スラロームコースなので深いターンや回転などが出来ず、その点がちょっともどかしかったです。

第1ヒート

スタート前の8の字に並んだところで初めて深いターンや回転をやったのですが、心配していた通りスロットル操作でドンツキが出てしまい、ギクシャクします。回転に入ったところで速度を保つためのアクセルを少し入れたいのですが、思ったよりパワーが出てしまってフロントを押してふらついたり、大回りになったり、バイクが起きてしまったり、逆に慎重になり過ぎることによってアクセルが足りず、倒れ込みそうになったり……ということで、自身をもって小回りに入れない、とてもマズい状態でした。

とはいえスタートは待ってくれないので、1ヒート目はともかくコースを間違わずに完走することと割り切って臨むことにしました。

スタートではアクセルをあおり過ぎてフロントが上がってしまい失敗。さらに最初の狭いセクションではバランスを崩して足を着きかけます。この時足は地面に着かなかったのでセーフだと思ったのですが、どうやらここで足つきのペナルティを取られていたようです。とはいえタイム自体が激遅だったので、ペナルティの有無など関係ない状態ではありました。

コースは間違えず、これまでの練習会などでの1周目と比べれば格段に走りに集中することはできていたのですが、いかんせん小回りに自信が持てない状態だったので、とにかくコケたり足を着いたりしないようにということで慎重になったせいで、旋回している時間がとてつもなく遅く感じました。

タイムは1分44秒209 (生タイム・記録上はペナルティ+1秒)でした。

1ヒート時点では120.5%のタイム。
スタート前に他の人が走っているのを見ていて、漠然と感覚的に1分36~38秒くらいを出せるのではないかというイメージでした。慎重になり過ぎたので39秒、もしかして40秒ちょっと超えたか?と思ったら、1分44秒と聞いてかなり衝撃を受けました。これが現実かと……自身の過大評価を笑うしかないという心境でした。

第1ヒートがいくらイマイチな走りだったとはいえ、第2ヒートで8秒詰めるのは絶対無理だろうというのはわかりました。さらに同じクラスの人が1分31秒を出したのを聞いて、愕然としました。

昼休み

1ヒート目の走行の後、C1、B、Aの走行がかなりの時間ありましたので、休息をとって食事をして、他の選手の走行を見ることも出来ました。参考にするというよりは、「凄いな~」と感心するばかりでした。一方で、パイロン接触、足つき、転倒、ミスコースする人も結構いて意外でした。

知らなかったのですが昼休みはまたコースに入れるということで、もう一度コースウォークしました。しかし、いくら歩いてもこれ以上は走らないとわからないという感覚になってしまいました。

第2ヒート

C2から始まった第一ヒートと変わって、午後はNLから始まって、すぐ私のNOクラスになります。油断していて少し慌てましたが、結局ウォーミングアップ時間は結構余裕があって十分に走ることが出来ました。

細かくは計算していないのですが、C2昇格の115%を切るには少なくとも1分40秒は切らないといけないということでした。1分31秒の人には勝ち目がないですが、昇格はまだ可能性があるし、安全に走って同じようなタイムを2本残しても仕方ないので、リスクを取るつもりでスタートしました。

全体的には1ヒート目よりは攻めて走れたし、小回りもいくらかマシなところもありましたが、最初の難しいセクションなどはやはりハエがとまるんじゃないかというくらい遅く感じました。

第二ヒートのタイムは1分40秒0

表彰式

結果はNOクラス5位 117.27% という結果でした。

全クラス6位までの表彰があり、かろうじて入賞が出来ました。

表彰式は結構長いので、椅子をもっていってもいいかもしれないと思いました。

感想・振り返り

デビュー戦の感想としては「悔しい」でした。

自分の中では、本番でのプラスアルファの力も含めて、もう少しやれることを期待していた部分がありましたし、1分30秒前後のコースでトップから15秒も差があるということが絶望的な気分になりました。もちろんA級の選手にかなうなどとは思っていませんが、それでも、一応同じ土俵で走ってこんなに差があるのかという衝撃です。努力して詰められる差のようには感じられませんでした。

しかし冷静になってみれば、予想通りでもありました。現実的には、「上手くいけばC2に上がれるかも」と考えていましたので、「上手くいかなかった」らこのくらいという結果でもありました。

2日ほどは気分が落ち込んでいましたが、だんだん結果を受け入れられるようになってきました。最初の2周のみというのがかなり難しいことはわかっていたことですし、その中で最低限の目標である「ミスコース無し」「2本目は攻める」を達成できましたし、実際の大会での現在の立ち位置を確認することが出来たので、ここからまたひとつづつ目標に向けて頑張れば良いという気持ちに切り替えられてきました。

当初は情けなくて見るのも嫌だったのですが、せっかく撮影していただいた動画があるので、振り返り、また、当面の目標であるC2、C1の選手と動画を並べて比較してみました。

1分40秒の私には、はるか先のタイムであるところの1分33秒の方と比較してみたのですが、非常に興味深いことがわかりました。てっきりあらゆる場所が全て遅いのかと思っていたのですが、実は緩いターンの区間はほとんど変わらないということがわかりました。ではどこでロスしているかというと、問題の最初のセクションでした。

コース図上では優しそうなパイロン配置ですが、実際には以下の図のように、非常に凶悪な配置になっていました。
まず前提として、すべてのターンを小さく最短距離で走るのがベストとします。すると最初の右ターン(赤線)これを小さく曲がろうとしたときに、曲がり切る付近で外側にbのパイロンが来ます。つまり、曲がり始めてからバイクが起きたり加速しすぎたりして旋回半径が膨らむと、bパイロンを踏むか、曲がり切れずミスコースになってしまうのです。ちなみにフルバンク状態でフロントでパイロンを踏むと転倒する可能性が高いです。

次に、青のターンも旋回後半にaのパイロンが外側に、3つ目のピンクのターンでも旋回後半にaのパイロンが外側に来るので、3連続ターンを全て確実に小回りしないと最短でクリアすることが出来ない、極端に言えば100か0かという、凶悪なセクションです。

100%のターンをする自信が無い人はどうするかというと…下図の黄色いラインのようになります。

全てのターンを一つ一つ奥まで行って曲がることにより、失敗して大回りになってもパイロンを踏んだりする心配が無いというわけです。しかし低速の旋回で長い距離を走るのですから、タイムロスも大きくなります。

そして、私がこの区間で1分33秒台の人に対してロスしたタイムが、なんと3.5秒!!

たった一つのセクションで3.5秒も失っていたのです。そして他の小回りセクションでもそれぞれ0.7~1.5秒くらいずつロスしていった結果、1周で7秒もの差になっていました。

しかし逆に言えば、小さいターンさえ改善すれば7秒短縮できるという明確な目標も出来ました。比較してみるまでは「全部が遅いとかもうどうしたらいいのか…」と思っていたのですが、分析って大事ですね。動画を撮っていただいたおかげです。本当に感謝です。

私が早く大会に出たいと思っていたのはこういうことです。本気で臨むからこそ、結果が悪ければ打ちのめされますが、課題もわかるし、次の目標設定も出来ます。

私は大昔レーシングカートを人生を賭けて取り組んでいました。結果が出なければ本当に辛かったし、だからこそ結果が出た時の嬉しさもひとしおでした。しんどいことも多かったですが、本気でやったからこそ得るものも多かったし、レースは本気でやってこそ面白いと思っています。カートを辞めてから、久しくこういう気分になったことが無かったですが、とりあえず今年は思い切り取り組んでみたいと思っています。

-ジムカーナ